子育て支援のひとつとして、絵本の活用法を呼び掛けているNPO法人「『絵本で子育て』センター」(芦屋市)の理事長の森ゆり子さん(57)の講演をまとめた本「絵本を読んであげましょう」が出版された。読み聞かせの楽しさや絵本の選び方などに触れている。
同センターは、児童書などの販売会社に勤めていた森さんが元同僚らと2004年に設立。母親や保育士らを対象に、子どもの発育や読み聞かせの意義などを学ぶ「絵本講師」講座を開き、これまで約700人が修了した。
「読み聞かせの長所は、親子の関係を深められる点に尽きる」と森さん。普段の生活では伝えられないことを教えられたり、絵本という世界でさまざまな感情を体験できたりすることが大切という。
実際に、読み聞かせをしても、子どもがじっとしてくれなかったり、ページを飛ばしたりすることも多い。読む側はあきらめてしまいがちだが、「子どもたちは実はちゃんと聞いている。お父さんやお母さんの声は心地いいもの。絵本の代わりに語りかけるだけでも十分です」と話す。
幼児向けの絵本でも、成長期にあらためて読むと新たな発見もあり、絵本に記された対象年齢にあまりこだわらず、大人も読んでみるよう勧めている。
「子どもにどう接していいか分からないという声を多く聞くようになった。そんな人には『絵本が助けてくれる』と伝えたい」と話している。

